top of page

お知らせ

| NEWS |

お試し地域おこし協力隊 体験記vol.3

 私は現在コミュニティデザイン学科というところで、主に場づくりやまちづくりについて学んでいます。「モノづくりではなくコトづくり」という、少々聞き馴染みのないような言葉をテーマに掲げています。そんな授業で学んだことを活かすため、実際の現場に行ってみたい、地域インターンに行きたい!と思い、今回応募に至りました。

陸前高田市2泊3日

お試し地域おこし協力隊


活動レポート



こんにちは!

2026年2月17日から2月19日の間、お試し地域おこし協力隊として陸前高田に滞在しました、東北芸術工科大学1年の田巻詩歩(たまきしほ)です!



私は現在コミュニティデザイン学科というところで、主に場づくりやまちづくりについて学んでいます。「モノづくりではなくコトづくり」という、少々聞き馴染みのないような言葉をテーマに掲げています。そんな授業で学んだことを活かすため、実際の現場に行ってみたい、地域インターンに行きたい!と思い、今回応募に至りました。


まだできることややりたいことがはっきりしていない中、協力隊事務局の永井さんにたくさん、本当にたくさんの相談をさせていただきながら陸前高田を知り、自学のためにと意気込んで陸前高田に足を踏み入れました。

結論、2泊3日では足りませんでした!

そんな私の、足りなかったなりの陸前高田での姿をお伝えします。




〜Day1 schedule〜

12:00 陸前高田到着!海鮮やドリンク飲みながら作戦会議

14:00 ほんまるの家へ

17:00 街中ドライブ 展望台から陸前高田を望む

18:00 陸前高田高校と国際姉妹都市であるアメリカ・クレセントシティのデルノーテ高校の歓迎パーティーに参加!

20:00 シェアハウス宿泊 広田の海辺から星空を見上げる


1日目はお昼からスタート!陸前高田駅近くのアバッセたかたで、早速三陸の海の幸を味わい感動しました。(個人的にうどんにめかぶが入っているのがアツかったです。)その後、永井さんと一緒に2泊3日のスケジュールとゴール、私の今までの出来事や内面を少し深掘りするお話をしました。結局明確なゴールは決まらなかったのですが、「ただの旅行にしたくない、帰る時には必ず陸前高田の誰かと繋がる!」と決意。


















1時間半近く話しっぱなしだったので糖分摂取したくなり、同じ建物の中の「やぎさわカフェ」さんに。地元の八木澤商店さんという味噌や醤油を取り扱っているお店の娘さんが営んでいるカフェで、私は「しょうゆキャラメルマキアート」をいただきました。しょうゆ……!?と初めは戸惑いましたが、飲んでみるとこれが意外に合う!しょうゆのコクとキャラメルの甘さがマッチして美味しかったです。

















そのままドリンクを持って「ほんまるの家」へ向かい、お話を聞きに行きました。陸前高田ほんまる株式会社さんは陸前高田のまちづくりに関わっている会社で、今回、私の「まちづくりや公園が好き」という希望から、ほんまるの人とお話しできる機会を設けてもらったのです。まちの中心にある公園とほんまるの家がどのような役割を担っているのか。まだ陸前高田に来て間もない私に、この日ほんまるの家にいた桃花さんが、陸前高田の好きなところやイベントをたくさん教えてくれました。

そこで思いがけずまちの”デザイン”の話になり、後日また訪れることになりました(笑)

















お話を聞いたあとは、陸前高田を一望できる展望台に。目の前に広がる広田湾では牡蠣の養殖が行われていて、なんて夢のある海だろうと思いました。永井さんが一通り地理について説明してくれた後、オカリナを吹いてくれました。空と海が曖昧な夕暮れと相まって、心地よい音色が響きました。


























夜は、地元陸前高田高校と交流のあるアメリカ・クレセントシティの学校の歓迎パーティーに参加させていただきました。そこでは高校生や先生だけでなく、市役所の人やまちを盛り上げている方々にご挨拶することができました。陸前高田市の「たかたのゆめちゃん」にも会えたんです!そして印象に残っているのは、目の前で大迫力に披露された「気仙町けんか七夕太鼓」。毎年七夕の時に神輿の上で披露されるものを、特別に間近で観ることができたのです。






















Day1はここまで。この日はシェアハウスに宿泊しました。寝る前に、シェアハウスの住人のめいちゃんと一緒に広田の海岸に寝っ転がって星を見ました。いつもの生活では見ることのできない、数多の星。改めて陸前高田というところが、自分の生活圏とは遠く離れた場所にあることを実感しました。




〜Day2 schedule〜

9:00 牡蠣小屋へ

10:00 カフェ彩葉でワールドカフェ ケーキと国際交流

15:00 もう一度ほんまるの家へ デザイナーの種坂さんとお話し

17:00 星が見えるかも…?

18:00 たえこさん家でみんなで夜ご飯




2日目は、シェアハウスのご近所のたけやさんのおうちで、めいちゃんと一緒に朝ごはんを食べました。食卓には一人前とは思えないほどの料理の数々で、特にマグロのかまの煮物に海を感じて美味しかったです。たけやさんは以前、新しく地域に来る若者の受け入れをしていました。「そこに若者がいるからこそ、新しい人の視点で見る地元は少し違って面白い」と話してくれました。





















お腹いっぱいに朝ごはんを平らげた後、牡蠣をむいている作業場にお邪魔しました。牡蠣小屋に入った瞬間の磯の香りは今でも思い出すほど強烈でしたが、小屋を出る頃には全く匂いを感じなくなっていました。慣れってすごい(笑)。














この牡蠣小屋の窓からは、かつて海が見えたそうです。「震災後は防波堤が高くそびえ立ち、今では灰色のコンクリが見えるだけで……」と少し寂しそうにお話しされていました。防波堤という存在は、海と共に生きてきた人たちにとって、命を守るための物理的な盾でありながら、気持ち的な意味での”壁”にもなってしまっているんだなと感じました。














牡蠣小屋を後にして、本日のメイン、カフェ彩葉でのワールドカフェに参加しました!

そこでデンマークにある「人生の学校」フォルケホイスコーレから陸前高田に滞在しに来ている子たちに出会いました。

















その子たちには地元のケーキを作って振る舞ってもらい、私たちは日本の昔遊びを教えるという交流の場で、ケーキをつまみながらおはじきや福笑いをして遊びました。最初は会話が難しい場面もありましたが、ゲームをしたりケーキを頼んだりしていくうちに、自然とコミュニケーションがとれるようになっていきました!自分からこういった場に飛び込むことがあまりないので、ドキドキしつつも楽しい時間を過ごしました。




だんだん緊張が解けていってお腹もいっぱい。心地よい日差しが差し込むカフェで、ついうとうと……ひと眠りしてしまいました。

「眠くなるでしょ」と声をかけてくれたのは、このカフェで働いているみほさん。みほさんも移住者として陸前高田にやってきた人です。なぜ移住してきたのか、どんなまちなのかをお聞きしました。ここまで陸前高田に移住してきた人とお話しして感じたことは、皆さん移住に対するハードルをあまり感じていないこと。陸前高田の人々に触れ、魅力に惹かれたところから、そんな移住者自身もまちの魅力の1ピースになっているのだと感じました。
















久々に人と話しながらまったりする時間を過ごし、カフェ彩葉をあとにしました。


その後、ほんまるの家にもう一度行くことになりました。昨日桃花さんとお話しする中で、陸前高田の街中にあるポスターやチラシのデザインに興味が湧いてきたからです。そこでビジュアルデザインを担当している種坂さんにお会いすべく、こうしてまた来たというわけです。


種坂さんも移住者のひとりで、元々は名古屋のデザイン会社に勤めていました。そこは競争や大衆向けの世界で、自分には合っていないと感じ、震災をきっかけにほんまるへ。今ではチラシのデザインをはじめ、クロッキー教室など自分のやりたいことをしながら、のびのびと暮らしているように見えました。

私も芸術の名がつくデザインの学校に通っているので、その道の先輩としてお話を伺えたのはとてもありがたかったです。


ほんまるを出て、さっきカフェ彩葉で知り合った元JICAの高校物理の先生に、星が見えるスポットを教えてもらいました。あいにくこの日は曇りでよく見えなかったですが、その場所は星だけじゃなく海も山も見えて。天気のいい時に今度必ず来ようと思い、マップに印をつけて帰りました。


その日の晩御飯は、たえこさんというおばあちゃんのおうちで、みんなでワイワイしながら食べました。朝に行った牡蠣小屋でいただいた牡蠣のカキフライ、早獲れワカメのしゃぶしゃぶなど、海の幸のご馳走パーティーでした。特に牡蠣の身がぷりっぷりで、かつて体験したことのないカキフライをいただきました。こうして大人数で食卓を囲むことを、忙しい日々の中で忘れていたなと思い、身も心も温まる夜でした。


















〜Day3 schedule〜

10:00 たえこさんの畑のお手伝い

16:00 3日間のことを市役所の木下さんにご報告

18:00 泊まれる古本屋さんにチェックイン

19:00 ジャズカフェで絶品フレンチトースト

21:00 山猫堂で荒さんと出会う



最終日は、昨晩お邪魔したたえこさんのおうちで朝ごはんを食べてスタート。その後、たえこさんの畑でジャガイモの種芋を植える作業をお手伝いしました。
















都会では感じられない堆肥の匂いやくわの重さを感じられる農業がしたい!と冬であるにも関わらずお願いしました。この日は風が強くて、せっかくかけたビニールが次々にとんでいってしまって、慌ててかけ直しながら作業するゆるゆると楽しい時間でした。


お昼もたえこさんといただいたあと、たえこさんが作ったという裏山アスレチックを散策。海に浮かぶブイや丸太が縄で括り付けられていて、様々なアトラクションが楽しめました。たえこさんはやりたいことのアイデアがいっぱいで、話していてとても好奇心をくすぐられる人でした。
































そのあとはいよいよ市役所の方に、三日間の成果を発表!

何を発表しようか迷った挙句、2日目の牡蠣小屋で聞いた防波堤のことが忘れられず、防波堤を活かすアイデアを発表することにしました。











正直、自分のアイデアを企画やイベントという一過性の形にしかできなかったことを悔しく思っています。しかし、まちのことを知り尽くして、それを受けた何かを作るには、あまりにも時間が足りなさすぎる!「陸前高田にもっと滞在して、もっと見て聞きたい」というのを、この発表の締めとさせていただきました。拙い発表でしたが、市役所の木下さんも、3日間案内してくださった永井さんも真剣に聞いてくださって、とても救われる思いでした。

この時点で、「私はまた陸前高田に来るだろうな」と思いました。














3日間のプログラムを終え、シェアハウスで過ごしためいちゃんにご挨拶するため、彼女が働いているお惣菜屋さんに行きました。ここは毎朝地元のおばあちゃんが作ったおかずが並んでいて、メンチカツと煮物とおにぎりを買いました。(次の日の朝ごはんで食べましたが、冷めても美味しかったです!)


最終日はシェアハウスではなく、泊まれる古本屋の山猫堂さんにお世話になりました。

入った瞬間から並べられている品の数々やお店のアンティークな風景に心奪われ、大好きになりました。














山猫堂には空き家から引き上げた食器や小物が並んでいて、古民家を隅から隅まで何往復もして気がついたら1時間も経っていることに気がつきました。


夜ご飯は永井さんと途中から同行していた丸さんと一緒に、ジャズカフェ サルーン h.イマジンさんに行きました。店主さんも移住者の方で、今までにはない視点から面白い話を聞くことができました。ここではシナモンフレンチトーストをいただきました。めっちゃ美味しい。(フレンチトーストにハマっているので今度シナモンかけてみようと思います。)

















山猫堂に戻ると、アーティスト・イン・レジデンス(特定の地域に滞在しながら制作・リサーチ活動を行うこと)で滞在しているダンサーであり演劇もやるという荒さんがいました。ダンスと演劇は私も中高生の時に熱中していたことだったので、そんな荒さんに興味津々。荒さんの活動をお聞きしたり作品を見たりして夜を過ごしました。思いがけずそんな素敵な表現者の方と巡り会える機会があり、旅の最後まで人に出会うチャンスに恵まれたなあとしみじみ思いました。











こうして陸前高田での2泊3日が無事終了しました。

この3日間で、陸前高田にまた来たい、というか「来る!」というところまで好きになってしまいました。それはやはり、ここが「のびのびと等身大で過ごせるまち」「必ず素敵な人と出会えるまち」だったからです。初めて陸前高田に降り立った当初に掲げていた「必ず陸前高田の誰かと繋がる」という目標は、いつの間にかあっさりとクリアしていました。


私は心の底からこのまちに来てよかったと思います。そして、たくさんの体験と素敵な出会いにめぐりあわせてくれた永井さんに本当に感謝しています。


日々の活動や生活に追われて、やりたいことや好きなことを考えられなくなっていた自分がいました。でも陸前高田に来て、今の自分を見つめ直したり、周りの広くてあったかい世界に触れて、のんびりのびのび生きる豊かさを思い出しました。

もし忙しさに疲弊していたり、余裕がなかったり、お布団で眠るしあわせやお腹いっぱい食べることを忘れていたら、ぜひ陸前高田に来てほしいです。


___________________________


【プロフィール】

田巻 詩歩 2007年生まれ 東北芸術工科大学1年生

神奈川県出身 山形県在住

興味関心:公園が好き!自然いっぱいなところと素敵な建築や空間に心躍る。

趣味:体を動かすこと、音楽を聴くこと、写真を撮ること、人とごはんを食べることが大好き。

アニメ・ボカロ・Vtuberなどのオタク


___________________________


おためし地域おこし協力隊の詳細・募集内容はこちら

https://www.rt-chiikiokoshi.com/support 

___________________________


【編集後記】

大学1年生ながらに様々なことに興味をもって、自身のやりたいことを探し、挑戦していく姿に感動しました。3日間という短い間でしたが、高田でやってみたいことを提案し、市役所へ発表しにいく姿勢や出会った人たちとの関係性を大事に再び会いに来ることを検討したりと非常に意欲的な方でした。これからの大学生活の一部として、陸前高田での挑戦も一緒に見つけていけたら嬉しいです。(地域おこし協力隊事務局:永井)


bottom of page